2007-12-19

本でよむきもの 宮尾登美子 2

今年の大河ドラマも終わり、
来年は鹿児島、薩摩の姫、『篤姫』の物語になりますね。

 


好感のもてる俳優陣が揃っているので
来年も期待しているのですが、

『篤姫』の原作者は、あの宮尾登美子さん。




美しい日本(はて、どこかで聞いたことのあるようなフレーズですが)を
見事に描く女流作家さんです。
もちろん、キレイ、美しいだけでなく、
血なまぐさい、人間味あふれるシーンも多いのですが
いかんせん、どの本も凛とした賢美を感じます。
これこそ、日本の武士道(そんな大きなものではありませんが)に匹敵する
精神世界ではないでしょうか。

さて、今よんでいるのが
『お針道具』。

お針道具


宮尾さんのエッセイ集です。
このエッセイがそれぞれ面白く、作品を書き上げるときの葛藤や思いが
手にとるように見えてきます。

そのなかで面白いとおもったのが
物語と風土

『蔵』の世界を描くときのお話しで、


その土地の気風を史朗とするには、まず花街を当たるがよいという風にいわれていたそうです。

宮尾さんも、物語になる土地土地の花街文化を
調べてから、執筆にかかったそうです。

だからこそ、大正、昭和初年に設定された『蔵』も人間味くさい世界と完成し、
今も多くの愛読者に指示されていますね。

さて、その花街のお話しで、
新潟の花街の手引き書をお持ちだったという宮尾さん。
新潟は新潟美人の産地で、秋田美人に匹敵するくらいの
美女国だったそうです。
※新潟出身の方。さ、ガッツポーズです(^_^)v

美人の理由は
・皮下脂肪の発達がよい
・色白の肌
・肌に弾力
・その姿は挑発的

え…え…(^^;)
一番目の皮下脂肪の発達というのは
寒さ対策の体の本能のような気が…

二番目はもちろん、現代でも合格!!

三番目も大事です。弾力たっぷりというのは。

四番目は…いわゆる、色気たっぷりということですね。
ほどよい肉のついた色白の美女というのが
新潟美女の特徴だそうです。

しかも、新潟美人はやぶにらみともいわれ、
大笑いをすると顔の造作がなんと!
左右バラバラになって美をぶちこわしてしまうといわれているそうで(爆)

どの人も
静かに膝の上に袂を重ね
手と手をきちんとおいて笑わない、おこらない
というのが美の必須条件だったそうです。

いやはや、おかしー。
しかも無口。でも口を開けば
新潟のお国言葉が聞こえてくるという、土着だっぷりの世界だったようです。


宮尾さんはこの新潟美人を静的挑発美人と呼称しています。

ううん。お会いしてみたい。新潟美人。
さらにこの静的挑発美人は全ての点に置いて、冷静かつ沈着。

金銭面に関しては独特の哲学をもち、お金の前には命も投げだすけれど
男前や口先だけには決して惑わされないという超現実派だとか。

これだけでも笑えるお話しなのに
静的挑発美人、越後美人の身代金は東京など、他の県に比べて、
2割〜3割高かったそうです。

そのくせ薄情で、好きな人とかけおち、心中すつような情熱がなければ
どの新潟美人も毒婦にもなりかねない、悪女っぷりをもつといわれています。

もう、このくだりで大ウケ(o^∇^o)。

そんな越後美人になりたいものです。
でもそういう駆け引きがある花街の世界。
きっと色鮮やかかつ、人情的でどこか血なまぐさい
日本独特の世界だったんでしょうね。

今では再開発再開発で日本全国どこもかしこも同じ顔になってしまった景色。
土地土地の特殊性を希薄にした一因は
この花街が消えてしまったことにもあるのでしょう。
宮尾さんもそのように残念がっていました。

まだまだ続くこの『お針道具』。

次ぎなる面白話、探しておきます。




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本日のオススメ品♪
 薄い緑青地にマゼンタの菱華紋柄の名古屋帯です。厚手芯を用いてかなりボリュームがあります。金のかかった緑味のブルーに目の醒めるような柄で圧倒的な存在感ですね。


 黒地に扇並び文様の留袖。黒縮緬地に、金簾とキレイに並んだ扇文様で華やかさの品です。

2007-11-01

本でよむ きもの 宮尾登美子

今、読んでいる本は
宮尾登美子さんの著『花のきもの』です。



繭から糸となり布に織られ、娘の晴着となり
嫁に贈られ、時を経て蒲団に再生され、はたきとなって命数が尽きる。
絹の巡る道が暗示する、女と着物のかかわりの深さと面白さが12章にわかれて綴られています。
数々の花模様の着物とそれに纒わる女たちの姿を鮮やかに描き、
着物への愛着と思い出が美しく繰り広げられる、半自伝的エッセイは
宮尾さんの著書のなかでも、比較的ラフに読みやすい一冊です。

宮尾登美子さんといえば、知る人ぞ知る、女流作家。しかも着物関係の本も多く、愛読者のひとりです。
ただ、難しいときもあり(^^;)、何度か挫折しつつ、読破できた本もありますね。

高知県生まれという、四国同郷人としてのよしみでしょうか。
女流作家さんのなかでも、ついつい手にとってしまいます。
凝集度の高い煌びやかな文体。
いきおいよく跳ね回るような文章は読み手を元気に励ましてくれます。

とくにどの作品でも作中に登場する人物達の滾る思い
陰翳に富んだ感情は真直ぐで
人間はこうもあるものと、新鮮な感嘆にかられ、
心を振るわせてくれます。

今回の『花のきもの』のなかでも
着物言葉や生活の知恵など、宮尾さんのテクニックを綴ってくれています。

是非、みなさん。一度、目をとおしてみてください。



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本日のオススメ品♪
 砥粉色地に草花柄の帯です。帯の幅が6寸帯としては、少し足りない幅ですが、牡丹や紗綾形、片輪車と多種柄と華やかな一本。アンティークです。

 花紺青色地に古典柄の八寸名古屋帯。金糸七宝柄の丸の中に、蝶や亀甲柄という上品さが◎。

 黒地に花と車輪柄という粋な黒留袖です。ふっくらと厚手の縮緬地で、肌触りも抜群。牡丹の花芯に刺繍が施されています。シットリと控えめな漆の逸品です「正」という落款入り。








2007-10-25

本でよむ きもの 村林益子



装丁の美しさに思わず手にとった1冊。
著者は村林流和裁学苑苑長であり、「日本のきものを守る会」の主催者でもある村林益子さんです。

とにかくいい本。
そして着物のことを正しく教えてくれる内容です。
お手入れを大切にという着物に対する気持ちをどのページからも感じることができます。
きものまわりの諸々を学ぶためには
絶対に必要な一冊です。

この本をよみつつ、着物箪笥の前で日々復習の連続です。



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本日のオススメ品♪
 厚みのあるサテン風生地に箔や金駒刺繍も施された見事な古典柄の振袖です。袖振り裏に朱のぼかし地という小粋な作りにほれる作品。アイボリー地に朱と多色の花籠柄は縁起のいい柄。是非、お正月などにいかがでしょうか。

2007-10-23

本でよむ きもの きくちいま 3

365日。
着物生活をしているきくちいまさん。
今回ご紹介する本は
『日々の着まわしコーディネート帖 毎日の着物』




ちなみに、みなさん。きくちいまさんご存じですか?
あたりまえだという方。すみません。m(_ _)m
きくちいま(キクチイマ)
本名は菊池衣麻さんという1973年山形県生まれ。
着物が大好きなエッセイスト兼イラスタレーターさんです。
都留文科大学を卒業後、きものの広告・出版会社にコピーライターとして入社し、99年に独立し、フリーライターとなる。

同業者さんですが、すごいなーと尊敬している方のひとりです。

御子様もすくすく育ち、家族全員?着物生活。
しかも山形で。東京往復してのお仕事スタイル。憧れます。
(生まれは四国のやまざるーなもんで)

この本でも
一枚の着物が何通りにも楽しめる!
着物をもっと活躍させるための着まわし、着こなし術をイラスト、写真入り(モデルさん)ありで紹介してくれています。

同じ着物でも帯や小物次第で、家事をする時からおでかけ時まで幅広く着まわすことができるのが、着物のおもしろさ。

これこそ、着物のよきところですね。

着まわしがしやすい「基本の11枚」の着物で
日常の様々なシチュエーションにあわせたコーディネートに変わっていく楽しさ。

庭掃除をするとき、お買い物に行くとき、旅、デートなど、色々なシーンで活躍する着物。
同じ着物か? とついつい読み行ってしまいます。
もう洋服、普段着、部屋着感覚なんですよね。
きっと誰もが着物を着たくなるはずです。

衿の出し方や帯の結び方の違いなど、きくちいまさんの着こなしのコツや、実践している収納・洗濯法などお役立ち情報も満載。

着物生活にはかかせない一冊です。



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★あい山本屋 アンティークリサイクル着物屋★


本日のオススメ品♪
 黒地に芝草&花紋柄の二部式帯。黒地にくっきりと映える上品な柄付け。明るめの着物に合わせるとお互い引き立て合うはずです。

 桃色地の菊花柄という名古屋帯です。ふっくらと厚手芯の仕立てで愛らしいピンク地に大胆な花柄は華やか。お祝いやお正月などにいいかもしれません。







2007-10-17

本でよむ きもの きくちいま 2

一年間着物生活するって、
大変だなーと思うとともに、憧れる世界ですよね。

先日は群ようこさんの御本を紹介しましたが、
今回は、きくちいまさんの365日生活を拝見できるエッセイ集を
ご紹介します。




イラストエッセイ第2弾。
いま流着物歳時記で、季節ごとのふだん着物のアイデアはもちろん、家族も巻き込んだ和の暮らしの楽しみ方がいっぱい可愛い、イラスト入りで紹介されています。
もちろん、12カ月のコーディネート写真も載っているので、
参考になることは必定!

着物の入門書というより、
もう、着物の楽しさを、紹介してくれているのです。
特に、四季を楽しむ日本人の気持ちを素直に綴って……。
そして、悪戦苦闘しつつ、そこに活路を見出すポイントなど。

昔なら、自宅であったであろう光景を
見ることができますよ。
ほんわかと着物を楽しむ。
常に着物とたわむれている。

そんな憧れとできるかも! と思わせてくれた一冊です。




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本日のオススメ品♪
 グレーとレンガ色の平帯です。目のつんだカッチリとした織りなので、もしかすると締めるときちょっと難しいかもしれませんが、お太鼓や結び目の形が綺麗決まるはず。二色づかいという斬新さはシンプルで粋なものです。






プロフィール

Author:着物美人gon。
日本人の民族衣装である着物。
日本に生まれ、日本に育ち、神社仏閣、四季をみて、日本っていいな〜と思うのに、なぜか着物世界だけは憧れるだけ! という人。多いですよね。
せっかく日本人として、生まれ育っているのですから、
着物のいろはを覚え、着衣できるように、楽しく覚えていきましょう♪
なんたって、日本の国の人だもの。大丈夫です。着物は日本人の体型や、心にピタッとあうようにできているのです。
きばらず、考えすぎず、心に感じたまま、着物を楽しみましょう♪


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